偽フィアンセは次期社長!?
「いや、誤解すんなよ、それもあるけど、やっぱり再会した仁美ちゃん、すげーかわいくなってんなー惜しいことしたなーみたいなさ」


リップサービスのつもりなんだろうか。


何一つ心に響かない、下らない言葉を浴びせられて。


「……とにかく、もう行かないといけないので。どいてもらえますか」


資料をしっかりと胸に抱え直し、ドアを目指して歩き出す。


こんな奴と一緒に居たくない。



「…………っ!」


不意に肩を掴まれ、身体が急に向きを変える。


あ、と思った時には、唇が塞がれていて。


激しい嵐に飲み込まれるみたいだ、と頭の芯が酷く冷静で。


舌が無理矢理中に入ってくるのを阻止することに気を取られているうちに、気がつけば当然ののように胸を揉まれ……てる!


もうやだ。


「……っめて!!」


止めて、と言いながらどうにか両腕に力を入れて身体を離す。
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