太陽の家
ガンッ

(え………?)

鈍い音と共に、首を絞める手の力が緩まり、タイヨウはイモ子の胸元に倒れてきた。

視界が、タイヨウの頭皮でいっぱいになった。

「え?」

イモ子は状況が把握できずに頭を動かすと、タイヨウの頭の向こう側に、他の植木鉢を持って息を切らしているユキがいた。

「ユキ……?」

どうやら、ユキは何とかイモ子を助けるために、植木鉢でタイヨウを殴って気絶させたのだ。

「ケガ……ないか?」

「げほッ」

イモ子が上体を起こそうとすると、タイヨウの体が無気力にずり下がった。

その感触がなんだか恐ろしく感じた。

「いやーーーーーー」

次の瞬間、イモ子は悲鳴に近い声をあげて泣き出した。

「い、イモ子……」

ユキがイモ子の元へ駆け寄ると、イモ子はユキの胸にすがり、泣き出した。

殺されそうになった恐怖と混乱で胸がいっぱいだった。

「ん……」

イモ子の声に反応したのか、倒れていたタイヨウが動きだした。

「……………!!」

こんな状況だが、もしかしたら死んでしまったかも、と危惧していたユキは、少し安心した。

「……タイヨウ」

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