極彩色アリス

完全に靄が無くなり、視界が一気に開けた。
目の前の兎の後ろには、闇をそのままにしたような甘暗い洋館が佇んでいた。
豪華なステンドグラスの窓から明かりが漏れて、七色に輝いている。
西洋のお城宛らの雰囲気と絢爛さは流石に私たちを圧倒した。

洋館に見入っていると、兎がくるくると回りながら声を弾ませる。
お尻をこちらに向けて振る。

『はいはーい! 皆が驚いて見ているこの洋館はこれからゲームに参加する皆のおうちになるんだよー♪』

兎はさも自分が偉いといったように胸を張って手を広げる。
空と同じ色の壁は深い翠の蔓や蔦に覆われている。
所々、ステンドグラスの窓ではなく鉄格子が無造作に嵌められている窓もある。

外見から見ると全部で五階建てで、隣接している別塔が更に六階目になっているようだ。
なんだか、これからここに住むとなると…、不便そうだな。

広すぎて、的な。

これだけ大きな洋館なら地下だってありそうだな…(゜ロ゜)
だとしたら、規模でか過ぎ。
完全に迷子になる自信があるよ。
私、方向音痴だし。

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