極彩色アリス

兎はガイドさんの如く私たちを引き連れて古びた大きな扉を開く。
軋んだ悲鳴を響かせながら扉が開く。

仄暗い館内は内装も豪勢だった。
大きな玄関ホールの中央に聳える大階段。
階段左の先に見える黒いソファー。
右に見えるのは規則正しく並んだ椅子とテーブル。
ダイニングかな…?

階段を二、三段登った兎が左側を指差した。
指先を目で追うと、奥に繋がる廊下がある。
兎は階段から降りると私の手をとって歩き出す。
私は引っ張られるようにして廊下の奥へと連れていかれる。
皆も顔を見合わせてから少し遅れて着いてきた。

玄関ホールより更に暗がりになった廊下を進んでいくといくつかの扉が点在している。
扉の上には蝋燭で柔な灯りをつけている。
その蝋燭だけがこの廊下の明かりといっていいくらい暗い中を進む。

すると目の前にひときは大きい扉が見えてきた。
兎はその扉に手をかける。

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