極彩色アリス
隣にいるのは母親…?
七両染のドレスが風に靡いている。
…その写真は、三人とも顔の部分が焼かれていて、潰されていてる。
割れている硝子には暗褐色の何かが飛び散っていた。
「この色は…、」
……写真立てに見入っていた私を現実に引き戻したのは乾いた手叩きの音。
内心はかなり驚いたが、もともと表情に疎いためそこまでビックリした顔はしなかった。
手叩きの主を見てやると、お尻をこちらに向けて振っている。
『ここでの探索はこれまでー! 次の部屋いくよー。 スケジュールが詰まってるんだからね!』
私がこの写真について考えることを拒絶するように兎は私の手をとって急かしてきた。
もとの場所に写真立てを置き直し、急ぐ兎の後を追った。
部屋を出るとき気になって振り向くと、まるで見せないように扉が独りでに閉まった。
悲しげな軋み音と乱暴な閉じる音が私のなかに疑問を植え付けた。