極彩色アリス
次の部屋はダイニング。
階段右下のここはリビングと正反対で真っ黒な壁紙で、家具や食器等も黒系で統一されている不気味な部屋だった。
奥にあるカウンター付きのキッチンは高級レストランのような設備が揃っていた。
食事するのに黒って…。
食欲失せるな…。
個々で探索しているが一人だけ異常なほどにキッチンの探索をしている奴がいる。
目を輝かせ、調理器具や更に奥にある大きな冷蔵庫の中、設備の点検までしている。
……料理好きなのかな?
そいつが冷蔵庫から出てきたのを見計らって私も入ってみる。
薄いパーカーとキャミソールの格好の私には極寒地獄の冷蔵庫。
風邪を引くだろうな、そんなことを思いながら腕を擦っているとまたもや目に留まる物があった。
天色のリボン。
凍りついていてせっかくのレースやフリルがカチコチになっている。
持ってみると驚くほど冷たく、何年もここにあったようだった。
兎に見つかる前にポケットにしまう。
なぜだかわからないけど、このリボンは持っていないといけないような気がしたから。
冷蔵庫から出るとちょうど次に行くところだった。
兎が嫌味を言いながら私の手をとった。
何事もなかったかのように振る舞いながら兎についていった。