極彩色アリス
息を切らしながらダイニングの扉を体当たりで開く。
身体中が悲鳴をあげていてその場に座り込んでしまった。
息を吸うのもままならず、起きていることすら辛かった。
私の様子を見て椅子に座っていた皆が立ち上がり駆け寄ってきた。
名前すらまだ知らないコイツら。
私を心配するような目で見てきた。
『どどど、どうしたのー!?』
兎もいたんだ。
ちらっと顔を見ると慌てた様子で私を支えようとして来た。
その手を叩き払う。
私は、他人に仮を作りたくない。
「平気…、だから、触らないでよ…、痛いんだから……」
他の奴らにも睨みをきかせて一定の距離を保たせながら空いている椅子に座った。
疲れでだらしなく背凭れにもたれ掛かる。
皆は顔を見合せてから各々で席に着く。
兎は少し戸惑ったあと、長方形のテーブルの誕生席に立つ。
私の正面だ。
『えっと、皆にはここでの生活ルールを説明しようと思って集まって貰ったよ。 みんなで仲良く絆を深めるためにはルールを守って健全に生活するのが一番!』
絆…?
その言葉を聞いた瞬間、私を含めた皆の雰囲気がガラッと変わった。
真っ黒な禍々しい覇気が漂い始めた。