極彩色アリス

…?
さっき来たときは開いていた牢の扉が閉まっている。
引いても押しても開かない。
目を凝らせば扉も見えるしその近くに光るものがあるのは確認できるのだけど…。
扉が開かないんじゃ取りたくても取れない。

どうするか悩んでいると突然背中に冷たい風を感じた。
驚いて振り替えるのと同時にランタンが机から落下して派手な破壊音が地下に響いた。
思わず耳を塞いでしまった。
瞑っていた目を開くと暗闇が広がっていた。
とっさに目をつむったのが幸いだった。
目が闇に対して少しだけ効いく。
でも、どうしよう…。

『悪い子だな、こんなところまで来ちゃうなんて。 君は危険な娘なのかもしれないね? 【火打箱】?』
「っ!?」

口を何かで覆われ手も後ろで拘束される。
背中に感じる暖かさは人のもの。
でも他のアリス候補者達はまだこの場所を知らないはず…。
だとすると…、後ろにいるのは……?

身動ぎをして拘束から逃れようとするが逆に絡め捕られてしまった。
微かに見えていた視界すら目隠しをされてしまい真っ暗になる。


「や…!」

闇は心を蝕み記憶を引き出し、感覚を鈍らせ神経を尖らせる。


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