極彩色アリス

私にバレたと分かった瞬間皆は慌ただしく階段を下りていった。
……面倒くさいな。

部屋にいてもゆっくり出来なさそうなので隣の階段を上がって3階に行く。
一番奥にある図書室に入り、椅子に座る。
孤独には慣れていている。
ため息をついてから近くの本を何冊か取りだし、テーブルに置き読み始めた。

知らない文献やエッセイ。
いつの間にか本に引き込まれ時間が経つのを忘れていた。



不意にお腹が鳴った。
朝食が半分なら当然お腹も空く。
時計を確認すれば丁度お昼時だった。
朝の残りがあったはず。
そう思って読書を中断して席をたち、図書室を出る。

階段を下がってダイニングに向かおうとするが、またもやあの気配。
昨日も階段を下りていたとき踊り場で感じた気配と同じだ。
呼ばれたような感じはないけど、昨日よりも強い存在感を発している。
……。

気にせず階段を下りていく。
何も考えず、ダイニングに向かって歩く。

いつの間にか気配は消えていた。


< 44 / 105 >

この作品をシェア

pagetop