極彩色アリス

ダイニングに着き中に入る。
誰もいない部屋は更に暗く感じる。
シャンデリアの明かりは仄かに暗く、決して明るくなかった。
今朝の食事を冷蔵庫から取りだし、テーブルに置く。
冷蔵庫から拝借した牛乳を小鍋で温めてホットミルクを淹れる。

一人きりの冷たい食事。
一様電子レンジも完備されているが私には関係ない。
元々、温かいご飯なんて食べさせてもらえなかったし。

冷たいご飯を食べていると扉が開いた。
ミルクを飲みながら見てやると嫉妬が入り口で佇んでいた。
なんだ、嫉妬か。
そんな風に思いながら視線をはずしたとき、首筋に冷たい物が触れてきた。
…この感覚、間違えるはずない。
嫉妬は私の後ろに立ち、首筋にナイフを添えていた。

……ご飯くらい食べさせてほしいな。
そう思うと嫉妬はナイフを離して振り上げた。
気にせず食事を続けていると嫉妬はナイフをゆっくり下ろして懐にしまった。
何がしたかったのかわからないが、殺されるよりはマシだろう。
ま、殺される前に殺すけど。

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