極彩色アリス
怯えた様子の私を見てアリスがクスクスと笑った。
口許を隠しながら笑う姿はとても上品であのときのアリスとは明らかに雰囲気が違っていた。
姿を見ただけで怖がってしまったが、笑顔は幼い少女のようで純真無垢なのが伝わってきた。
アリスは立ち上がり、私の前まで歩いてくる。
ふんわりとした笑顔を浮かべながら私の手を取り握り締めてきた。
か弱い力は驚くほどに冷たく柔らかかった。
『怠惰の罪、あと2日で極罪式ゲームが始まるの。貴女は…』
アリスの言葉を遮るようにどこからか轟音が響いた。
地下のため耳を塞ぎたくなる。
振動もかなりのもので何かあったのか、石で出来た天井を見つめた。
『アリス!アリス!』
『ニャ~、もう~時間かニャ~?』
二匹が牢屋の奥の扉から上を覗きながらこちらに声をかける。
アリスは困ったようにため息を漏らしながら首を振った。
やれやれといった様子だ。
顔をあげたアリスはまたね、と小さく言い残し階段を上って行ってしまった。