ずっと側にいてもイイですか?
君を好きになった瞬間
「優紀〜」
朝から葉月が私に向かって走ってきた。
「どぉしたの?こんな朝から。」
私は、葉月に言った。
「あのね、昨日生徒会室に残って文化祭 のチラシ作ってたら、田山くんが手伝 ってくれて、帰りも送って。」
へぇ〜、田山くんが‥‥なんか昨日の私達と似てるな〜。
葉月は田山くんが好きだったりして!
教室に入ると、
「ゆうちゃーん。」
ゆうちゃん?って呼ぶのはただ1人。
みっちゃんしかいないよね。
私は、扉の前に立っているみっちゃんのところに行き、
「どぉしたの?」
と聞く。すると、みっちゃんが耳元で 「今日も2人で帰ろうね。」
って耳元で囁く。
私は顔が真っ赤になった。田山くんは葉月の机に行って葉月と喋っている。
ありゃ、付き合うのも時間の問題か。
と思い、田山くんとみっちゃんはチャイムと同時に教室へ戻って行った。
「ねぇ、葉月。」
私は隣の席の葉月に喋りかけた。
葉月は、
「ん?」
と振り向く。
「葉月っていつも、田山くんと何話して るの?」
私は、気になったから聞いてみた。
「ん〜、さっきは今度の日曜日に参考書 買いに行こうかって話してたよ。」
え!?そ、それってデートじゃん!
田山くん凄いね。照れ屋の葉月をそこまで持って行くとは。
そんな、話をしてるとHRが始まった。
先生が教壇に立って、
「今日は、HRと1時間目を使って、文化 祭の出し物を決めたいと思う。委員長
すべてを任せるから皆は委員長の田中 に従って話し合ってくれ。以上」
先生は、教室を出て行き、委員長の田中くんが、教壇に立って進行していく。
「優紀は何したい?」
何がいいかな?
「私的にはメイド&執事喫茶がいいと思 うな。男性客にはメイドさんが接客し て、女性客には執事さんが接客する。
みたいな?(笑)」
と冗談で言ったつもりが、それが教室の皆に聞こえていたらしく、結局メイド&執事喫茶に決定。提案したのは私だから、もちろん私がメイドをやるハメに。
葉月も皆からのリクエストで強制メイドさんに。
それから、どんどん文化祭の準備が進められていく。まぁ、授業が潰れてラッキーなんだけど、進められていくということは、私がメイドさんに近づいているということ、いやーーーーー。
昼食は、いつもの4人で食べる。
葉月が、田山くんに、
「田山くん達のクラスは文化祭何するの
?」
あ、そういえばまだ聞いてなかったな。
何するんだろ。
「俺達は、お化け屋敷のドラキュラ役。
皆から頼まれちゃてさ(笑)」
みっちゃんが頭をかきながら言った。
「山中さん達は、何するの?」
田山くんが水を飲みながら聞く。
「メイド&執事喫茶。葉月と話してたら
皆に聞こえていたらしくて、それで、
メイド&執事喫茶になったって訳なん だよね」
私は、ため息をつきながら話した。
メイドいやだな〜。みっちゃんに見られるとか恥ずかしすぎる。ってなんで私照れてんのよ!
「ゆうちゃん顔真っ赤だよ〜。可愛い」
はぁーーー、なになになになに!
「みっちゃんの嘘つき!」
ふんっと私は横を向く。すると、みっちゃんは、机に身を乗り出して、私の耳元で、「ごめんね」と言った。頭がボーっとする。これ2回目じゃん!心臓がドキドキするのはなんでなの?
横で葉月と田山くんは話していて私達に気づいていない。安心したような、してないような。
そんなことしてると、もう授業も終わってあっという間に放課後。
みっちゃんはまた送ってくれた。でも今日は、自転車に乗るんじゃなくて押して歩いて帰る。なんでだろ?
ん?なんか手が握られてるような。
私は手をみる。と
えーーーーー、手握られてんじゃん!
なにこれ!心臓のドキドキが止まらない、握られても嫌じゃない。このまま時が止まればいいのに。
そのまま私達は会話をあんまりせず
「バイバイ」だけ言って別れた。
寂しいな。もうちょっと一緒に居たい。
私は、みっちゃんのことが好きなんだ。
< 2 / 6 >

この作品をシェア

pagetop