暴走族に愛された不登校女子。
「ほら、着替えていくぞ」
直樹が普通にあたしの前で着替え始める。
あたしはささっと洗面所に行って着替えた。
鍵を閉めて家を出るといつも通りバイクに乗った。
「ふぁ…」
「あれ、直樹が欠伸するって珍しいね」
「まーな」
「大丈夫?」
「俺を誰だと思ってんだよ」
「すぐに発作で倒れるくせに…」
「あ?」
「いえ」
直樹が軽く笑って、バイクのエンジンをつけた。
どんどん速度が上がっていくけど、直樹の背中に頭を預けると心地いい。
直樹の背中は大きくて頼りになるから思わず抱きついてしまう。
本当に理想的な人だ。
なんて、口が裂けても恥ずかしくて言えないから心の中に閉じ込めておいた。