ふたりでひとつ
…飛鳥怒ってるかな…
私、強引だったよね、
それでも気になったから
午前2時。
コンコン、とノック音
扉が開くような音がした。
「芽衣、起きてる??」
申し訳ない気持ちでいっぱいな私は
話したくなかったので寝たふりをした。
「…」
帰ったかな…??
そう油断していたら
「ほりゃぁっ!!」
といってこそばしてきた
「あひゃひゃ!!無理!!
ごめ…んなさぁっ!!ひゃぁ!!」
「寝たふりヘタ(笑)」
さすがです、と言いそうになった
「いいもーん、寝る」
そういってわざと冷たくした私に
兄は、少し悲しそうに言った
「芽衣、冷たい。
さっきは話したいこと
ちゃんときかなくてごめん」
「な、なんで飛鳥が謝るの…
悪いのは私の方…、ごめんなさい」
「そんなにおどおどして(笑)
何でもきいていいよ」
兄はクスっと笑った
少しの間、間をおいた。
沈黙が流れるなか、
それを破るように私は言った
「きいていいの??」
「うん、なんでもどうぞ、お嬢様(笑)」
といつもと変わらない笑顔で
笑ってくれた