よくばりな恋


「いい声出るのになー」
わたしの髪を梳きながら先生が笑う。

唇に軽いキス。

「なんもしないよ。寝るぞ」

また抱き枕のように抱かれて、そのうち規則正しい寝息が聞こえてくる。大きな胸に抱かれて、先生の心音を子守唄にいつしかわたしも眠りにおちた。


最後まではしないーーーーそれが約束。
わたしは本当の恋人にはなれないから。



目が覚めたら、外がほんのり明るい。
至近距離に先生の寝顔。一重の切れ長の目、すっきりとおった鼻筋・・・・・・・・・・
まつ毛長いなあーーーー

洗いざらしのやわらかそうな髪の毛、ちょっとだけ触ってみていいかなあ。

手を伸ばしてそっと触ってみる。
想像通り、柔らかくて細い髪。

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