こうべ物語
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中心繁華街、三宮の南側に位置するポートアイランド。
1980年代に神戸ポートピア博覧会が開催され、2006年にはさらに埋立て神戸空港も開港した人工島。
真っ赤な神戸大橋で繋がれたその袂では、夜釣りをしたり、夜景を眺めたりする人達が集まっている。
山側を見れば、港町神戸を象徴するかのように船の碇のマークが山の中腹で輝きを見せ、海側を見れば、真っ暗な闇の中で船のライトが点々と輝いている。
少し肌寒くなった季節。
緩やかな風を感じながら、髪が優しくなびく。
「綺麗な景色。」
対岸にあるホテルや観覧車のイルミネーションを見ながらさくらが感慨深く呟く。
「神戸ってやっぱりいい街だよね。」
涼子も同調する。
「これだけ山と海が間近に見える街ってなかなかないと思うわ。」
2人が座っている横で麻里奈が立ち上がって腕を大きく伸ばす。
「涼子さんや麻里奈さんは今幸せですか?」
さくらが2人に向かって尋ねる。