恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜
「いえ、大丈夫です。大した仕事じゃないので、減らさなくても出来ると思います」
焦った真琴は即座に、自分についての話題をすぐに終わらせようとした。
しかし、古庄の心配事はそのくらいで解消されるようなものではない。
「いや、大丈夫じゃないだろう?1時間以上も立ちっぱなしで入浴の監督を毎日するなんて。妊娠してるんだったら、大事にしとかなきゃ」
「大丈夫です。妊娠は病気じゃないんですから、ご心配には及びません」
「病気じゃないって言っても、実際、しんどそうにしてるじゃないか」
古庄が目の前で見たつわりに苦しむ真琴は、普通の風邪などを患うよりももっと辛そうだった。
しかし、学校では努めて体が辛いことは見せまいと頑張っていた真琴にとって、心配のあまりに飛び出してきた古庄のこの一言は、カチンと癪に障ってしまう。
「…もう、つわりも落ち着いてきたので、今はそんなにしんどくありません。それに、もう安定期に入ってますから、普通の生活に支障はないとお医者さんからも言われています」
「普通の生活って…修学旅行は普通の生活じゃないよ。健康な人間だって疲れるんだから」