イケメンヤンキーに愛されて

その後、時計回りにルーレットを回して、職業が決まった。
あたしは、サラリーマンだった。

というか、陶芸家にサラリーマンってどういう組み合わせだろう・・・?

それから、また順番にルーレットを回してマスを進んでいった。
しばらくしたとき、一成君が声をあげた。

「うわっ!翔、おまえ結婚のマスじゃん!」

なんのことかと思い、マスを見ると翔君の車が止まっている。
そのマスには、結婚→異性を車に乗せる、と書いてあった。

「翔が一番進んでるじゃんかー」

龍樹君は、悔しそうにしながらも翔君に人のピンを渡した。
そのとき、いきなり翔君はあたしの耳元に口を寄せた。

「結婚だってよ。俺、結婚するならお前がいーや。お前のピン、もらうわ」
「えっ!?」

あたしがビックリして振り向く間に、翔君はあたしのピンに手を伸ばし、自分の車に乗せた。
そして、龍樹君に渡されたピンを代わりにあたしの車に乗せた。

「ヒューヒュー」

一成君が、ニヤニヤした目でこちらを見ながら、はやし立てた。
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