イケメンヤンキーに愛されて
「お部屋戻ろうね~」
静かに声をかけながら、姫ちゃんを抱っこしようとしたとき誰かに肩をつかまれた。
振り向くと、翔君がいた。
「お前じゃ無理だろ。俺がやる」
そう言うと、翔君は姫ちゃんを抱き上げた。
抱き上げてるところを見るのは、ちょっと複雑な気持ちだったり・・・。
翔君って力もちだなーなんて思っていると、部屋に着いた。
「あ、姫ちゃんはあたしの部屋に寝かせといてくれる?布団取ってくるね」
今日は好きにしていいと言われたので、一緒に寝よう。
あたしは、翔君と姫ちゃんを部屋に残して、2人分の布団を取りに行った。
「ん・・・しょ、あー!」
抱えようとした布団は意外に重くて、抑えきれなかった。
ヤバい、床に落ちる、と思った瞬間、誰かが受け止めてくれた。
「ほらな。やっぱお前、2つももてねーと思ったんだよ。かせ」
バカにされて少しムカッとしたが、正直にお礼を言った。