イケメンヤンキーに愛されて

「お部屋戻ろうね~」

静かに声をかけながら、姫ちゃんを抱っこしようとしたとき誰かに肩をつかまれた。
振り向くと、翔君がいた。

「お前じゃ無理だろ。俺がやる」

そう言うと、翔君は姫ちゃんを抱き上げた。
抱き上げてるところを見るのは、ちょっと複雑な気持ちだったり・・・。

翔君って力もちだなーなんて思っていると、部屋に着いた。

「あ、姫ちゃんはあたしの部屋に寝かせといてくれる?布団取ってくるね」

今日は好きにしていいと言われたので、一緒に寝よう。
あたしは、翔君と姫ちゃんを部屋に残して、2人分の布団を取りに行った。

「ん・・・しょ、あー!」

抱えようとした布団は意外に重くて、抑えきれなかった。
ヤバい、床に落ちる、と思った瞬間、誰かが受け止めてくれた。

「ほらな。やっぱお前、2つももてねーと思ったんだよ。かせ」

バカにされて少しムカッとしたが、正直にお礼を言った。
< 244 / 281 >

この作品をシェア

pagetop