偽装シンデレラ~キスの続きはオフィスの外で~
「奈那子、こっちだ」

私は稜真さんに案内され、奥の部屋に通された。

長い大理石の廊下を歩き、稜真さんに通された部屋は私の憧れのイタリアンクラシックのパーティルーム。

大理石のマントルピースに手彫りの彫刻にアンティーク風ゴールドに塗装を施された硝子製のキャビネット。
キャビネットの中には陶磁器では有名な海外ブランドの飾り皿やカップソーサーがディスプレイされていた。

部屋の中央にはエレガントな光沢仕上げの白家具のダイニングテーブル。

テーブルの上には人数分の磨き込まれたカトラリーが淡い花柄のランチョンマットの上に綺麗に並べられていた。


「部屋の趣味は母さんの趣味だ」

「そうなんですか…」
純名さんは、私達の後を追うようにスローな足取りでパーティルームに入って来た。
「まだ…準備があるから…ソファに座って待ってて。奈那子さん」


「準備ですか…私も手伝います」

「貴方はお客様だし、今夜は座ってて」

「でも…」

「母さんの言う通りにしていればいい」

私は稜真さんにも諭されて二人の好意に甘えるコトに。



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