虹色の騎士団
「………。」

日向を見送ると、香澄は軽く溜め息をついた。

「ごめんねー…、香澄。」

廊下の陰から、未来と彼方が姿を現す。

「いえいえ。

大人の未来君が探しに行くよりも、若い子は若い子同士、話し合った方が解決する事だってあるんです。

真宵君の事は、日向君に任せましょう。」

香澄の意外に年寄りじみた言葉に、未来はくすっ…っと笑ってしまう。

「全く…。

大方、日向に手を出している所を真宵に見られでもしたんだろう…」

彼方に呆れたように呟やかれ、未来はギクッ!と肩を軽く動かす。

「…彼方は、鋭いねぇ…。」

「…!そうなんですか?!」

驚いたように聞いてくる香澄に、慌てて言い訳する。

「いや!…ちょーっと受け渡し以外の ちゅーを…。

それ以上はしてないよー?

…ぼくだってー、日向に嫌われたくないもん…。」

「そ、そうですか…。」

兄として…。

よもや大切な弟が、泣かされるような事を無理やりされたのでは…?

一瞬、考えていた香澄は、未来の言葉に安堵の息をもらす。


「…しかし、大人げないものだ…。」

彼方に、あっさり評され、未来は少し拗ねた子供のような表情を浮かべた。

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