虹色の騎士団
「元々そのシーンがあの映画での
ぼくの最後のスタントシーンだったし、

父さんは全快した後も今の仕事を続けて、
もっと危険なスタントをこなしたりしてる。

だけど、ぼくは…。」

ふうっ……っと未来は大きく息を吐き出した。

「…はい。
お話は、これでおしまいー。

……後は、ゆっくり抱っこねー。」

身体をこっちに向けて、オレを胸の中にギュ…って抱きしめる。

…オレは黙って未来の脇の下から手を入れて、
背中を掴み、抱き締め返した…。

「あれー?
日向、今日は積極的だねー。」

そんな風に、おどけた口調で言っても…。

未来の腕の震えは止まってない。

「今日は いいよ。
こーしててやるから。」

「……優しい日向は、
弱いぼくに同情しちゃった…?」

自嘲的な未来の呟きにカッ…となって、
勢いよく上半身を起こして本気で怒鳴り返す。

「…お前、いい加減にしろよ!!!」


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