真逆な双子と恋愛三角関係
下駄箱に着き、秀とばったり会ってしまった。
目がばちっと合ってお互いに固まる。
全速力で走ってきたから胸がばっくんばっくんしてるのもあるけど
違う意味でドキドキもしてきた……
秀はペコッと軽く頭を下げると顔を背けて階段に向かおうとする。
私は「晴山くん」と名前を呼んで秀を止めた。
なぜか「秀」って呼ぶことができなかったんだ。
「…あ、の…これおとしたよ」
そう言ってキーホルダーを差し出すと
秀は「あっ」と気づいたように声をあげてケータイを取り出した。
「ほんとだ。
…全然気づかなかった。」
私は秀にキーホルダーを渡すと
「じゃ…」
と言ってすぐに靴を履き替えて
階段に向かおうとしたけど
秀に「なあ」と声をかけられてしまいそれができなかった。
振り返ると秀は無表情で私を見つめている。
な…なに…?
「…なんで俺のこと避けるの?
なんで『晴山くん』なの?」
微笑むとか顔をしかめるとか
そんなこと一切しないでただ、
無表情でそう聞かれて言葉が詰まってしまう。