Sweet Lover
朝食を取って、朝の身支度を整える。

朝から鳴り響いたのは、私の携帯電話だった。

……しかも、実家から。

「もしもし?」

「真朝、おはよう」

久しぶりに聞く父親の声は、緊張感を伴ったものだった。

「おはよう、お父さん……」

元気? なんていおうと思った私の言葉を遮って、お父さんは続ける。

「須藤さんに代わってくれないか? 彼の携帯電話に繋がらないんだ」

苛立ちが隠せないお父さんの声に、私まで軽い緊張を感じた。

響哉さんに電話を渡す。
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