Sweet Lover
「は?
 用事があるから電話したに決まってるだろうが。付き合い始めの恋人たちじゃあるまいし。
 ……ご名答。
 じゃ、よろしく」

テンポよく会話を交わして電話を切った。
そうして、笑いを帯びた黒い瞳を私に向ける。

「そういうわけで、マーサ。頼太……佐伯 頼太が迎えに来てくれるって」

「……佐伯って。
 保健室の?」

響哉さんはゆっくり頷いた。

そういえば、昨日と同じくらいリズミカルに、楽しそうに、会話を交わしてたわね。
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