Sweet Lover
「後はヘンリーに任せよう」

先生は腰を抜かした私を抱き上げながら、そっと耳元に囁いた。

その後、全てを綺麗に清算した監督を先生にホテルまで送って貰い、私は客間に居る梨音とようやく顔を合わせることが出来た。

「真朝、大丈夫?
 真っ青じゃない」

先に心配されたのは、残念ながら私の方。

「――ゴメンね、梨音――」

「まさか。
 真朝が仕掛けたわけじゃあるまいし。
 謝らないで」

梨音はもう落ち着いたのか、にっこりと笑ってくれた。

「でも――」

「仕方ないわよ。
 私だって須藤 響哉と面識が無いわけじゃないし。
 実害はなかったから、心配しないで」
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