Sweet Lover
遠い、サイレンの音に目が覚めた。

それは、どんどん近づいてくる。
私は思わず飛び起きた。
隣に、響哉さんは居ない。

がちゃりとドアが開いて、響哉さんが戻ってきた。

その間にも、どんどんサイレンの音が大きくなって、胸に不安が広がっていく。


「――どうしたの?」

「なんでもないよ」

本当になんでもないことのように甘く微笑む。

「だって、サイレン――っ」

おいで、と、響哉さんが私を抱きしめる。

「オダが、鳩舎に火をつけたんだ。
 ――ヘンリーは、ヤツに火のつくものなんて持たせてなかったつもりだし、縛り付けたままだったのに、どうして火をつけたのかは不明。
 あそこは遠いし、今夜は風も無い。ここに飛び火する心配は無いからちょっと騒々しいけれど気にせずにお休み」
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