Sweet Lover
「先月、ヘンリーから久々に連絡があったんだ。
 俺の鳩――、最後の一羽が亡くなったって言うね。
 その時、俺は不意にこの話を思い出した。
 それでね、マーサ。
 頼太とも相談して、このタイミングで日本に来ようと思ったんだ」

響哉さんは私の髪をことさら優しく撫でながらそう言う。

「お節介だとも思ったけれど。
 でも――。
 やっぱり、真一と朝香ちゃんを、甦らせてあげたくて。
 マーサの中に」

私は思わず顔をあげた。


これが、本当の理由なんだ。
響哉さんが私のところに現れた――。

「啓二くんにも相談した。
 彼も、その方がいいと言ってくれた。
 娘にくれぐれも手は出すなと、散々釘を指されたけどね」

苦笑してから、キスくらいは許容範囲だよねと、言い訳するように呟いて、私の唇を優しく奪っていく。
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