Sweet Lover
「婚約パーティーのことはもう、母親が夢中になっているから任せることにした。
 ――いい?」

母親、と口にするときだけ、酷く苦いものでも噛んだかのように顔をゆがめる響哉さん。

――いいわ。
  そのわだかまりは、私がなんとかしてあげる。
  きっと、そのうち。


「駄目って言っても、そうするくせに。
 本当にワガママなんだからっ」

私が冗談めかしてそう言うと、響哉さんは瞳を細めた。

「今日も早いから、もう、寝ていい?」

「うん。
 ――でも、一つだけお願いがあるの」
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