LOVE SICK
「きったねー殴り書きだな……お前らさ、残業つけさせてやるからそのメモちゃんと清書しろよ」
そんな俺たちに気が付いた斎木さんはある日夜中にそう言った。
その日はとっくに21時を回っていて、今からか……とも思ったものの、お互い殴り書きのメモは斎木さんにこき下ろされた通り時々判読不能な個所もあり、ただそれを落ち着いて書き直すような時間も無く。
業務時間に堂々とそんな作業に時間を費やしていいと言われ正直助かったと思った部分も大きかった。
その日は斎木さんが閑散とした営業フロアに宅配ピザを配達させた。
“社会人マナー”研修を受けたばかりの俺は斎木さんのそんな緩い行動に驚かされたが、腹も減っていたし嬉しかった。
ピザ片手に俺らの作業をチェックする彼の姿に自由な人だな、と思った。
斎木さんに目次やページ数も作れと言われ仕事が増えて、結局は日付を超えるまで三人で深夜残業をすることになった。
この時俺と川井さんが協力して作った仕事メモをそのまま清書したものが、今の営業部の業務マニュアルになっている。
斎木さんは業務マニュアルを作るようにと上から指示を受けていたらしく、それに俺たちを利用したと言うわけだ。
「俺一回聞くと大抵覚えられるし自分のやり方で仕事してるからこういうの苦手なんだよな。助かったわ」
後日、斎木さんは自慢なのか謙遜なのかよく分からない事を言って俺たちに夕食を奢ってくれた。
つまり、斎木さんでは無く自分達がマニュアル作成をしたことは黙っているように、ということなのだろう。俺はその時は『そういうのが社会人ってヤツなのか』と知ったかぶった理解をして夕食を奢られたわけだ。
そんな俺たちに気が付いた斎木さんはある日夜中にそう言った。
その日はとっくに21時を回っていて、今からか……とも思ったものの、お互い殴り書きのメモは斎木さんにこき下ろされた通り時々判読不能な個所もあり、ただそれを落ち着いて書き直すような時間も無く。
業務時間に堂々とそんな作業に時間を費やしていいと言われ正直助かったと思った部分も大きかった。
その日は斎木さんが閑散とした営業フロアに宅配ピザを配達させた。
“社会人マナー”研修を受けたばかりの俺は斎木さんのそんな緩い行動に驚かされたが、腹も減っていたし嬉しかった。
ピザ片手に俺らの作業をチェックする彼の姿に自由な人だな、と思った。
斎木さんに目次やページ数も作れと言われ仕事が増えて、結局は日付を超えるまで三人で深夜残業をすることになった。
この時俺と川井さんが協力して作った仕事メモをそのまま清書したものが、今の営業部の業務マニュアルになっている。
斎木さんは業務マニュアルを作るようにと上から指示を受けていたらしく、それに俺たちを利用したと言うわけだ。
「俺一回聞くと大抵覚えられるし自分のやり方で仕事してるからこういうの苦手なんだよな。助かったわ」
後日、斎木さんは自慢なのか謙遜なのかよく分からない事を言って俺たちに夕食を奢ってくれた。
つまり、斎木さんでは無く自分達がマニュアル作成をしたことは黙っているように、ということなのだろう。俺はその時は『そういうのが社会人ってヤツなのか』と知ったかぶった理解をして夕食を奢られたわけだ。