甘い言葉で
「あ、やっぱり覚えてる?あゆみさ、夢を見たせいでスッキリしないみたい。......それにさ、ちょっと辛いことがあって......恋しないって言ってるんだよね。親友としては、男友達と仲良くするより、彼氏でも作って女の幸せを感じてもらいたいんだよね~わかる?」
あの子、本当にあゆみちゃんの事が大切なんだな。
俺のタイプじゃないけど良い子だな。
「よし、すんなり教えるのはもったいないからな。まだ内緒な。今年のキャンプは楽しみだなぁ~」
「え?知ってるの?なんで教えてくれないのよ。タローちゃんって意地悪だね!」
「お?知らなかったのか?俺は結構、意地悪ですよ?でも、まぁ。悪いようにはしないよ。そうだな......肝試しの時まで待ってな。あゆみちゃんに恋の素晴らしさを思い出させてやるよ」
タローのやつ、大きく出たな......
ハッタリだろう?大丈夫か?
って、もしかして俺がなんかするのか?
「ほんと?それは楽しみだね!あゆみが変われるなら今年のキャンプに来た甲斐があるよ!」
『タローちゃん宜しくね。』
サチはタローにお礼を言って去っていった。
「さて、ユズ。聞こえてただろ?」
「何がだよ?」
タローの何か企んでいる顔が恐ろしいわ。
俺で楽しんでやがる......
「あゆみちゃんが痴漢にあった話だよ。お前だろうが。姫を助けたヒーローは」
「うっせーな。今の今までで忘れてたよ」
こいつの話に付き合ったらロクなコ事ないからな。うまく逃げないとな。
「今、思い出しただろうが......」
「............」
今回も、無理か.........?