地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
しぶしぶ私は、中に入ると手にしていたハンカチを鹿に渡した。



「トコさん。頑張ってくださいね。」




「え?お前なんで名前なんて知ってんの?」




鹿は頷きありがとうと言わんばかりに
私の手を握ろうとしたが、
触りたくないので私は全力で回避した。



「うわっ。あぶねぇ。」





鹿は悲しそうな目でこちらを見ていた。
鹿が手を差し出す。
そこには何やら包みがあった。



「これ、お礼ってこと?」




中にはシャケ弁が入っていた。
ありがとうと鹿に礼を言うと、



「さて…。帰るか。」




と、宇崎をほっといて私は帰ることにした。



「絵里。待ってくれ。」



さっさと帰ろうとする私に
宇崎がついてくる。全くこの男はさっさとネコの餌を買いに行けばいいものを。



「なぁ、お前なんで鹿男の名前知ってたの?」



宇崎がさっきからしつこく聞いてくる。



全くこの男はさっさとネコの餌を買いに行けばいいものを。




「なぁ?」



「宇崎、ハンカチの中身見なかった?」



「中身って?」
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