愛してるの代わりに
「あの、慎吾くんいる?」

「慎吾~。お客さん」




クラスメイトの慎吾の呼ぶ声に思わず反応する雛子。

入口にはすらっとした長身の美人。

確か、名前はユリちゃんと言ったか。




時は過ぎ、慎吾と雛子は中学2年生に進級した。

中学でサッカー部に入った慎吾。

標準より低かった身長もぐんぐん伸び、この夏の県大会で準優勝をしたサッカー部のレギュラー選手ということもあり、今では後輩人気ナンバー1とも言われるモテ男に成長していた。




雛子の方は反対に成長著しくなく、常に一番前をキープ! な身長。

どこへ行っても「小学校何年生?」と聞かれるルックス。

真面目で消極的な性格もあり、現在はみんなに押し付けられた学級委員長の仕事を遂行することに一生懸命だ。


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