愛してるの代わりに
「はい、じゃあこのサイズで試してみてください。着けられたらお声かけてくださいね~」
試着室へ入るや否や、突如現れたメジャーでテンポよくサイズを図られ、商品が手渡された。
丁寧に扱わなきゃ、とドギマギしながら試着を終え、鏡を見ると、多少いつもよりスタイルが良く見える自分の姿が映っていた。
「大丈夫ですか~?」
「あ、はい」
カーテンが控えめに開けられ、店員が入ってくる。
紐の微調整をされ、促されるままもう一度鏡を見る。
「わ、なんだかさっきよりも胸がきれいになっているような」
「バストアップ効果もあるものなので、しっかりとボディメイクしていただければかなりラインが綺麗に映りますよ~」
なんて魅力的な……!!
試着中に一番気になる値段のタグをこっそりと見て、買うのを諦めかけていた気持ちが、店員の魔法の言葉によって別の気持ちへと変化していく。
何よりも、脳裏に浮かぶ慎吾の笑顔が後押しする。
未来の言うように気付いてくれるのであれば。
喜んでくれるのであれば、着飾りたい。