愛してるの代わりに



「これ、お願いできますか?」

「かしこまりました!」

雛子から商品を預かり、レジへと向かう店員に、何やら未来が話しかけている。

雛子からはふたりの声は聞こえない。

「未来ちゃん、今何て言っていたの?」

「ん? 別になんでもないよ」

ちょっとだけ何か隠しているような雰囲気の未来に少しだけ違和感を覚えたが、嫌な予感はしなかった。

もしかすると、今から慎吾に会える嬉しさで、感情がいつもよりも高ぶっていたことも関係していたのだろう。

特に突っかかることなく雛子は会計を終え、次の目的地へと歩を進めた。




こうしていくつかのお店を巡った1日目は終わりを迎え、最終目的の夕食会場へとふたりは到着していた。

数日前に慎吾から雛子の元へメールが届き、そこにはふたりが到着する日の夜にご飯が食べられそうなことと、お店を予約したので直接来てほしいといったことが書かれてあった。

メールを読み終わった直後、テンションの上がった雛子は思わず奇声を上げてしまい、隣の部屋でくつろいでいた芽衣に、「うるさいっ!」と一喝されたのも記憶に新しい。




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