愛してるの代わりに


部屋の前でカードキーをかざし、中に入るとふたりの口から感嘆のため息が漏れた。

「すっごい……!」

「広っ!」

普段利用する客室の2倍、いやそれ以上の広い空間が、ふたりの前に広がっていたのだ。

「……未来ちゃん、部屋間違えてない?」

「……いや、そんなことないよ。だってこの部屋のカードキーもらったもん」

動揺する自分と反対に、むしろわくわくしている感じの未来に、さすがに違和感を覚え始めた雛子がどういうことが未来を問い詰めようとした瞬間、雛子の携帯電話がメールの着信を知らせた。

開けてみるとそこには、ホテルにちゃんと着いたかどうかを心配する慎吾からのメール。

なぜか部屋号数も聞かれたので、雛子は無事に着いたことと素直に部屋号数も明記して返信する。




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