愛してるの代わりに
ユリちゃんとの話を終えて教室の扉を開けると、もう人は誰も残っていなかった。
雛子のうなずきに満足そうに微笑んだユリちゃんは、
「本当にありがとう! 雛子ちゃん」
と、雛子の手をブンブン振って、中庭から立ち去って行った。
慎くんと仲良くするな、ってどういうことなんだろう。
もう私は慎くんの家に遊びに行ったりとかしちゃダメなのかな?
いや、でもりんちゃんと遊びたいし、おじさんやおばさんともお喋りしたい。
それもダメなのかな?
「あー。もう頭の中容量オーバーだ」
ひとりで考えてても仕方ない。
こういうことは未来に相談するに限る。
明日の朝一番に未来に相談することを決めて、雛子はカバンを持って立ち上がった。
何気なく窓の外に目を向けると、そこにあったのは慎吾とユリちゃんがふたりで仲良く帰って行く後姿だった。
ドクン。
雛子の心臓が大きく跳ねる。
バクバクバクバク……。
鳴り止まない心臓。
なぜだか目頭に込み上げてくる熱いモノ。
ユリちゃんのさっきの言葉が頭に響き渡る。
「雛子ちゃんと慎吾くんさ、時々一緒に帰ったりしてるでしょ?」
「それを見て勘違いする人もいるじゃない?」
「私の幸せ、邪魔しないで……」
雛子のうなずきに満足そうに微笑んだユリちゃんは、
「本当にありがとう! 雛子ちゃん」
と、雛子の手をブンブン振って、中庭から立ち去って行った。
慎くんと仲良くするな、ってどういうことなんだろう。
もう私は慎くんの家に遊びに行ったりとかしちゃダメなのかな?
いや、でもりんちゃんと遊びたいし、おじさんやおばさんともお喋りしたい。
それもダメなのかな?
「あー。もう頭の中容量オーバーだ」
ひとりで考えてても仕方ない。
こういうことは未来に相談するに限る。
明日の朝一番に未来に相談することを決めて、雛子はカバンを持って立ち上がった。
何気なく窓の外に目を向けると、そこにあったのは慎吾とユリちゃんがふたりで仲良く帰って行く後姿だった。
ドクン。
雛子の心臓が大きく跳ねる。
バクバクバクバク……。
鳴り止まない心臓。
なぜだか目頭に込み上げてくる熱いモノ。
ユリちゃんのさっきの言葉が頭に響き渡る。
「雛子ちゃんと慎吾くんさ、時々一緒に帰ったりしてるでしょ?」
「それを見て勘違いする人もいるじゃない?」
「私の幸せ、邪魔しないで……」