Le Petit Princesse
フローラはどこに行く気もなかったが、何となく中庭に来ていた。
当然だが中庭には誰もいなかった。
しばらくしてフローラは、誰か人影が近ずいて来るのに気が付いた。
ーーエリック…?
「こんな所にいたんですね!」
だがその人影はエリックではなく、ブライアン王子のものだった。
「いやぁ、急にいなくなるからどうしたのかと…!」
ブライアン王子は笑顔を崩さず、愛想よくフローラに近づいてきた。
フローラは自然と後退りをしてしまう。
「気分でも悪いのですか?」
「いや、別に…。」
少しの沈黙の後、ブライアンが口を開いた。
「…僕の好きな色なんです、赤って。」
「…え?あ、あぁ…。」
フローラはアマンダが言っていた事を思い出した。
「でも私にはこのドレス、似合ってるとは思いません。肌の露出も多いし…」
「似合ってますよ。昼間に会った時とは雰囲気が違って…何かドキドキしますね。」
ーー本当に嫌味にしか受け取れない。
「僕のいる国って、この国とは違うんです。」
「えっと…?」
「この国は魔法使いの国ですよね。でも僕の国は吸血鬼の国なんですよ。」
フローラは"吸血鬼"という言葉に血の気が引いた。
「吸…血鬼…?」
「えぇ。」
そう言ってニコッと音が出るくらいに笑い、いきなりブライアンはフローラを押し倒した。
「フローラ様って、すごくいい匂いがするんですよね…上質な血の匂い。パーティーに来ている吸血鬼が僕だけで良かったですね?」
そう言って、ブライアンは舌舐めずりをした。
フローラは逃げるように動こうとしたが、ブライアンが上に乗っていて動けない。
「…やめてっ!」
ブライアンはフローラの首筋に舌を這わせた。
フローラは嫌に鳥肌が立った。
当然だが中庭には誰もいなかった。
しばらくしてフローラは、誰か人影が近ずいて来るのに気が付いた。
ーーエリック…?
「こんな所にいたんですね!」
だがその人影はエリックではなく、ブライアン王子のものだった。
「いやぁ、急にいなくなるからどうしたのかと…!」
ブライアン王子は笑顔を崩さず、愛想よくフローラに近づいてきた。
フローラは自然と後退りをしてしまう。
「気分でも悪いのですか?」
「いや、別に…。」
少しの沈黙の後、ブライアンが口を開いた。
「…僕の好きな色なんです、赤って。」
「…え?あ、あぁ…。」
フローラはアマンダが言っていた事を思い出した。
「でも私にはこのドレス、似合ってるとは思いません。肌の露出も多いし…」
「似合ってますよ。昼間に会った時とは雰囲気が違って…何かドキドキしますね。」
ーー本当に嫌味にしか受け取れない。
「僕のいる国って、この国とは違うんです。」
「えっと…?」
「この国は魔法使いの国ですよね。でも僕の国は吸血鬼の国なんですよ。」
フローラは"吸血鬼"という言葉に血の気が引いた。
「吸…血鬼…?」
「えぇ。」
そう言ってニコッと音が出るくらいに笑い、いきなりブライアンはフローラを押し倒した。
「フローラ様って、すごくいい匂いがするんですよね…上質な血の匂い。パーティーに来ている吸血鬼が僕だけで良かったですね?」
そう言って、ブライアンは舌舐めずりをした。
フローラは逃げるように動こうとしたが、ブライアンが上に乗っていて動けない。
「…やめてっ!」
ブライアンはフローラの首筋に舌を這わせた。
フローラは嫌に鳥肌が立った。