桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「ユズ」


ユウの方を見ると、口パクでオッケーっと言っている。


それに1つ頷く。


「お前らは仲間より白龍の方が大事なのか?はっ、No.1の名も腐ったもんだな」


「好き勝手言ってくれるけど、私は仲間も白龍も大事だから」


「じゃあ、お前らに教えてやるよ。本当の作戦ってやつを」


〝本当の作戦〟…?


「ここには副総長と数人の下っ端がいない。さぁ、どこに行ったと思う?」


口の端を上げて笑う修平。


…こいつってこんなに気持ち悪い笑い方だっけ?


なんて冷静なのは私たち黒狼だけで。


「ゆー君!考えんでもわかるで!!黒狼の倉庫に行ったんや!」


「誰もいない倉庫に、轟が行けば…例え少ない人数でも黒狼にダメージは与えられる」


「あー、普通ならそうだろうね。そして、光汰。私の名前は亜柚菜だから。ゆー君違う」


いや、違ってなくもないけど。


でも今は〝亜柚菜〟で〝桃姫〟だから。


それでも真実を知った今でもゆー君って呼んでくれるのは嬉しい。


だって引いてないってことでしょ?


受け止めてくれたってことでしょ?


これ以上嬉しいものはないよ。



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