孤独女と王子様
翌日、僕は休み。

すると朝イチでメールが来た。
・・・母から。

メールはいつも突然。
僕が火曜水曜休みなのを知ってはいるけれど。

内容はランチへの誘いだったので、母さんの所属事務所近くのフランス料理店に出向いた。

母さんは有名人。
僕は一般人だけど、芸能通にとっては有名人。

僕が生まれた時は結構ワイドショーなどマスコミで話題にされたらしい。

ある意味、兄や姉より名前が知られている。
だから、母さんと外で会うところも限られてくる。

そして母はとにかく忙しい。
僕と会うのは今年初。

前回会ったのは昨年の僕の誕生日である10月13日。
その時は母さんが1人暮らしをするマンションで手料理をごちそうになった。

そして今、店で母の到着を待っている。

すると、僕の携帯が鳴った。

画面には"健吾兄さん"の文字。

「もしもし、ケン兄さん?」
"突然悪いな。今お前、どこにいる?"
「母さんとランチするのに、待ち合わせしているところだけど」

予定時刻5分オーバーだけどね。
まぁ、いつものことだけど。
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