孤独女と王子様
21時。
今日も由依ちゃんのアパートに行くと、早番だった由依ちゃんはご飯を作って待っていてくれていた。

『お帰り、剛さん。今日もお仕事お疲れ様でした』

笑顔で僕を迎えてくれた。

あー、癒される。

『シャワー浴びてきなよ。その間にお料理温めておくから』
「サンキュー」

まるで夫婦の会話。

由依ちゃんだって疲れているはずなのに、そんな素振りを全く見せない。

ワンルームのローテーブルに並べられた夕食を、シャワーを浴びてスッキリした僕と由依ちゃんは食べる。

食べながら、僕は今日の出来事を由依ちゃんに話した。

宇梶さんのことを。

すると由依ちゃんはしばらく考え込んだ。

『剛さんの、地位とか家柄だけではなく、その人はきっと剛さんをたかーい宝石の指輪みたいに思っているんじゃない?』

高い宝石の指輪?
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