孤独女と王子様
『自分の横に剛さんのようなカッコいい人が彼氏とか旦那とかがいれば"私はこんなカッコいい人をゲットできるいい女なの"って箔がつくわけよ。特に自己顕示欲の強い人はそうなんじゃない?宝石を身に着けている人だってそうじゃん。"私はこんなに大きな指輪を付けられるくらい裕福で金持ちなのよ"って箔をつけようとする心理と同じだよ』

由依ちゃんは演技つきで話してくれた。

「なるほどねぇ」

思えば、高校の時に付き合っていたサキコも、そんなタイプだった。

そんなことを思い出しながら僕は味噌汁をひと口飲む。

『剛さん、カッコいいからこれからもこんな話いっぱい出てくるんじゃない?ほら、披露宴で見かけた列席者の女子から逆ナンされたりして…あっ』
「どうしたの?」

由依ちゃんは、僕の"彼女"になってからはよくしゃべるようになった。
仕事で出会った出版社の担当者の話や、新しい本のこと。

僕も同じくらい話すから、時間を忘れてしまい気付いたら日付が変わっていたなんてことも珍しくない。
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