孤独女と王子様
由依ちゃんは、諦めさせるために彼をここに連れてきたのだろうか。

『次に、神戸を超える女性、探さないと』

そう言って苦笑いすると、ベッドの由依ちゃんが寝る向きを僕側に向けた。

『柳井くんなら大丈夫だよ』
『え?』
『今日会ってね、柳井くんはあの頃の魅力そのままだったと思う。けどね、ひとつ違うのは、全く恋のドキドキがなかったんだよね』

ベッドから起き上がろうとするので、僕が布団ごと由依ちゃんを抱きしめて、"布団の中でブラジャーのホックを止めて。あと、今ハーフパンツ持ってくるから、履き替えて"と耳元で囁いた。

言う通りにした由依ちゃんはベッドを降りて、僕の隣に座った。

『安心してよ。私はゴウのおかげでこうして前向きに頑張れているから。柳井くんとのことはもう過去の思い出だよ。あと・・・あの時はあの時で、きちんと柳井くんのことを好きだと自覚して、合意の上での行為だから、私は後悔していないよ。結果として写メ撮られただけだし、自業自得』
『神戸・・・』
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