孤独女と王子様
『お姉ちゃん、ヘタだよ』

設営の準備をしているのを横目に見ながらやっていたら、ボールをキープできずに後ろにそらしてしまった私は、啓慈くんに怒られた。

「ごめんごめん。じゃ、お姉ちゃんから蹴るよ」

思ったより強いスピードでボールが戻ってくる。
啓慈くんの希望で走りながらパスしたりするから、結構疲れる。
さっきプールにも入ったし。

すると、

『由依ちゃーん、こっち来て準備手伝ってよ。僕が啓慈と遊ぶから』

と、剛さんに言われたので、交代した。

『剛兄ちゃん、お姉ちゃんあまりうまくなかったよ』

うぅ、サッカーは普段やらないし、子供は言うことがはっきりしているなぁ。

『アハハハ。今度僕が由依ちゃんにトレーニングするから、またやろうね』
『うん!』

トレーニングって、サッカーの?
リフティングとかやっちゃうの?
私は、テニスをやるのと、あとは少し足が速いくらいなんだけど・・・
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