孤独女と王子様
でも…一生に一度のこと。
僕が由依ちゃんと子供を守る、そして愛し続ける。

神様の前で、誓いたい。

あと、由依ちゃんのウェディングドレス姿を見たいと言う気持ちもあるんだけどね。

『うん。きちんと式を挙げて、この子に言ってあげたい。"パパのタキシードはカッコ良かったよ"って』

僕の気持ちを察してか、はたまた本当は式を挙げたかったのかは分からないけど、とにかく僕の提案を、自分のお腹を擦りながら快諾してくれた由依ちゃん。

僕も由依ちゃんの隣に座り、お腹を撫でた。

まだそれほど膨らみは感じない。

『剛さん』
「ん?」
『これから生まれるまで、1日1回、私のお腹を撫でてくれる?』

母になる由依ちゃんの体とは裏腹に、僕にそう言ってきた表情はあまりにもそれとはかけ離れた子供のようだった。

それが、僕にはたまらなく愛しい。
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