孤独女と王子様
「舟さん、仕事は?」
『今日は午前中の役員会議だけで切り上げてきたよ。お前達が来るって言うから、大事な話がしたいんだ。律子、もう話した?』
『いえ』

律子さんは首を横に振った。

『なら、俺から話すよ』

舟さんは律子さんの隣に座った。

『小林さんにもいてもらって構わないわよね』
『もちろん』

小林さんは"恐れ入ります"と、舟さんに向かって一礼した。

『話って言うか、報告があるんだ』

舟さんは一度律子さんを見て、僕達に向き直った。

『律子が・・・妊娠した』

・・・

『は?』「え?」

僕達はそれ以上声が出なかった。

『出産予定は来年4月頭。12週目に入ったところらしい』

それを聞いた僕達は、顔を見合わせた。
さっきの律子さんのリアクションは、この事実が原因だったんだ。

すると、その様子を傍らで見ていた律子さんが、クスクス笑い始めた。
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