孤独女と王子様
やっぱり。
何か大学生と言えば"テニスサークル"のイメージがあるし、何でもかじった剛さんなら、間違いなくやっていたであろう、テニス。

「私は万年補欠でしたし、バイトをしていたので休みがちでしたから、大したことありません」

剛さんと比較されるなんておこがましい。
雲と泥の差だよ。

剛さんは雲の上、私は泥だらけ。
そのくらいの差がある。

『いえいえ、僕だって子供のお遊び程度ですよ。由依ちゃんが良ければ今度コート借りてやりましょうか』
「え?そんな・・・無理です」

私は本当に自信がないので俯いた。
その様子に剛さんは慌てちゃったみたい。

『ごめんなさい。テンション下げることを言ってしまいました。由依ちゃんが楽しいことをもっと話しましょう』

"顔を上げてくださいよ"と言われて、私は言われた通りにした。
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