孤独女と王子様
リフトに乗る。
でも、隣のロープウェーにすれば良かったかなぁ。

だって、剛さんと近すぎるんだもん。

でも、友達、友達・・・

朝10時過ぎには山頂に着いて、そこでお蕎麦を食べる。

紅葉は見事だった。
人通りも少ないし、絶好の景色だった。

こういう時は、平日休みで良かったと思える。

『綺麗ですね。都会ではなかなかこういうのを見られないから。早起きは三文の徳』
「そうですね。お蕎麦も美味しかったです」

ところが・・・

山を下る途中で、私は地面の濡れた岩で足を滑らせ、転倒してしまった。

剛さんは、私を抱きかかえると、近くの大きな岩に座らせた。

持っていたリュックから出してきたのは、湿布とテーピング。

『もしかしたらと思って持ってきて良かった。どこが痛い?』
「左の足首です」

捻ったかも知れない。
そんな痛み。
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