孤独女と王子様
剛さんは歩きながら、

『僕はこれでも、鍛えているから。こうやって由依ちゃんの役に立てるなら、鍛えた甲斐があったな』
「申し訳ありませんでした」
『いいよ。こうやって思い出作れるんだったら安いもんだし、由依ちゃんが少しでも人を信用できるようになれることを願うよ』

そのままリフトに乗り、降りてから再び私を背負って駅のホームまでそのままだった。

電車は始発なので座れる。

・・・気が付いたら、中央北駅の直前だった。

『由依ちゃん、そろそろ起きようか』

私、寝てしまっていたんだ。
しかもずっと剛さんに寄りかかっていた。

「本当に足手まといになってしまって、本当にすみません」

剛さんに肩を組まれながら改札を出た。
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