孤独女と王子様
由依ちゃんは、本当に友達いなかったのかな。

そんなことがあればなかなか次の彼氏を作りにくいとは思うけど、女友達くらいはいてもいいと思うけど。

そんな質問を由依ちゃんにぶつけると、

『ひとりだけ、いたんですけど…結局さっき話したキャプテンとの出来事の前に、仲違いしてしまい、それっきりです』

進路のことですれ違いが生じてしまい、また、テニス部でのレギュラー争いでの軋轢もあって、唯一の友達を失ってしまった由依ちゃん。

友達も、彼も、親も、信用できなくなっていた。

『何かさっきから、私ばっかり話していますね』
「ごめん。由依ちゃんのことが知りたくて。たくさんたくさん、知りたい」

鏡のある机の前にある椅子に腰掛けたまま話していた由依ちゃん。

窓のそばにある椅子に座っていた僕のことを真っ直ぐ見た。

その距離、3メートルくらい。

『剛さんが今言ったことと同じ言葉を私が剛さんに返しちゃ、ダメですか?』

その目には、力が入っていた。

それに負けたわけではないけど…
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